ゼニカル サノレックス|内服薬|教えて看護婦さん美容医療の教科書

ゼニカル サノレックス

ゼニカル(脂肪吸収阻害剤)

体内の脂肪分解酵素リパーゼの働きを阻止することによって、食物の脂肪分が体内に吸収されるのを減少させます。
食事中、もしくは食後1時間以内に1錠を服用します。脂っこいものを食べる際には、1日3回服用してもかまいません。
食事で吸収する脂肪分が減少すると、筋肉は燃料を補うために身体に蓄積した脂肪を燃やします。
本成分の99%はブロックした脂肪分とともに便として排出されますので、全身的な副作用はほとんど無いと言われています。

胃の痛み、排便回数の増加、下痢といった胃腸系に限定した副作用が報告されています。
排泄に関しての注意では、便がゆるくなる、下着の油状のしみ、便を含んだガス、不意の便意、便器に残る油、等があります。

ただし、これらは服用初期の段階のものであり、次第に緩和され、2年目には6分の1の方に減少するとされています。慣れるまでは、ガスもトイレでしていただき、心配な方は生理用品の使用などを推奨しています。脂肪吸収阻害剤の服用者は1年間で平均6kg減少したと報告があります。

サノレックス錠(食欲抑制薬)

食欲を抑制する事を作用として有する内服薬になります。

■期待できる作用

●食欲を抑制します。
動物実験では1日摂食の量も減り、同時に摂食回数の頻度も減っています。

●消化作用も弱くします。
唾液の分泌や胃液の分泌抑制を認めています。

●糖分の体内利用が増えます。
筋肉に対するグルコースの取り込みが増え、組織におけるグルコース利用が増えている事を示唆しています。

●消費カロリーが増えます。
褐色脂肪細胞における熱生産量の指標である数値上昇を示唆する結果が得られています。

●肥満時の代謝変動にも改善が望まれます。
肥満時に認められるコレステロールなど血中脂質、血中インスリン、脂肪細胞容積などの増加を抑制します。

■内服方法

一日一度、朝食後あるいは昼食前に内服します。治験では1日3回まで内服可能とされていますが、無効である場合に限り増量する事が望ましいため、1日1錠を昼食前に飲む方法を当院では推奨しています。効きが悪い場合は、昼食前1錠、夕食前1錠という増やし方を推奨しています。

■使用上の注意

副作用として、口渇、不眠、悪心、嘔吐、便秘、血圧上昇、腹部膨満感、肝機能障害などが認められています。また、妊娠中の方や授乳中の方も使用を控えるように通知があります。

また、併用を禁止されている薬剤として、主にパーキンソン病に処方されるMAO阻害薬(モノアミン酸化酵素阻害薬 国内だとエフピー錠)は血圧上昇を起こすため、投薬中止して2週間以内の場合は服用が禁忌とされています。詳しくは、主治医の先生に相談する事をオススメします。

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