ビチオン療法|注射|教えて看護婦さん美容医療の教科書

ビオチン療法は、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の治療になります。この治療法は対症療法ではなく、病気を完治させるための治療法として発表されています。

ビオチン療法について

これまでの掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の治療は病気を完治させるものではなく、皮膚の病変や骨病変による痛みを一時的に和らげるだけの対症療法すぎませんでした。
そのために掌蹠膿疱症の症状はどんどん悪化していき、患者さんの苦痛や苦悩は増えるばかりでした。

ビオチンを決められた処方量内服すると1ヶ月程度で胸痛が軽減し、4ヶ月程度でほとんど消失するとされています。また、手掌は2~3ヶ月、足底だと4~6ヶ月で皮膚病変も改善してくると言われています。

ビオチン療法による薬物的な副作用はありません。なお、骨病変に関しては年単位で内服継続する必要があります。

ビオチン療法注意点

ビオチン欠乏を促進させる要因があるため、以下の点を守る必要があります。

  • 禁煙をすすめています。(ニコチンを解毒するためにビオチンを大量に消費してしまうとされています。)
  • ビオチンは水溶性で排出されやすいため、一定時間ごとに定期的に内服する必要があります。まとめ飲みや飲み忘れは意味が無いとされます。
  • ビオチンの静脈注射もビオチンがすぐに尿中に排泄されてしまいますので、意味がありません。
  • 卵は加熱してから食べてください。(アビシンというタンパク質がビオチンと結合して腸吸収を阻害します。)
  • ビオチンの内服には指定された活性酪酸菌生剤を同時に内服して下さい。(乳酸菌は、ビオチンのどんどん食べてしまいビオチン欠乏の原因とも言われています。ビオチンを食べてしまう乳酸菌である「悪玉菌」の数が病態に影響すると言われていますので、ビオチンが悪玉菌に食べられないようする対策も重要になります。ビオチンのみの服用は、かえって「悪玉菌」を増殖させてしまいます。)
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